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しっかりした書面
事情はいろいろですが、とにかく「しっかりした書面」を作成したいということがあります。
公正証書は、公証人という特殊な資格者が、当事者の依頼にもとづいて作成する文書です。
- 手紙を送付する場合、書留郵便にしても、封書が配達されたことの証明にはなりますが、封筒だけで中身が空っぽかもしれません。
- 内容証明郵便ですと、書いた内容が証明されます。何を書いたかが明らかになります。送付しただけでは誰が送付したかは証明されませんが、特に問題にはならないでしょう。
- 公正証書ですと、書いた内容も誰が書いたかも証明されます。依頼人が、実印と印鑑証明書などの身分を証明する書類を提出して、本人であることを確認してもらいます。公正証書では、文書の内容の真実性が証明されるといわれることがありますが、公正証書に書けばすべてすべてそのとおりになるかどうかはわかりません。公正証書で遺言書を作成しても、問題が生じないという保証はありません。(しかし、かなりしっかりした書面であることは確かです。)
しっかりした書面が必要なわけ
しっかりした書面を作る理由ですが、
- 法的な事項・要件がクリアーできない。たとえば、いつ、何を通知したかが法律上重要である。
- 法的な問題ではなく、たとえば嫌いな相手なので固苦しく書類を作りたい。
ということがあります。
上の1番は明白ですが、2番についてはわかりにくいかもしれません。しかし不倫の慰謝料請求の問題とか、相続での遺産分割、離婚協議書などで使いたくなります。
内容にもよるのですが、公正証書にする合理性はないとしても、公正証書を作成したいという方は非常に多いです。私は、公正証書にしても何も違法性があるわけではないし、堅苦しい書面ができて満足なら、ぜひ公正証書にすべきだと思います。