遺贈

遺産を誰にどれだけ譲るか

遺言書で、推定相続人法定相続人に財産を譲ると指定することは構いません。構わないというより、そういうことを書くのが一般的です。

相続人でない人にも遺言書によって財産を譲ることができます。遺贈といいます。
お世話になった人などに遺贈することがあるかもしれません。この場合は、受け取る人の同意もある程度はとっておかないと、実際に財産を渡すときになって支障があるかもしれません。

不倫相手への遺贈

では、不倫の関係だった人に遺贈してよいのでしょうか。
本人があげたいとうのだから、あげればよい、本人が自分の財産をどのように処分しようとも自由である、という意見がありそうです。
実際、遺産分割協議ではそのような考え方をする人がいます。

公序良俗違反か

公序良俗に反する遺言書は無効とされるのが一般です。不倫の相手方に「私の死後、遺産から愛人であるAさんに1千万円を譲る」「私の死後、すべての遺産を愛人であるAさんに譲る」という遺言は無効かどうかが問題です。この場合、遺産がいくらなのかにもよるでしょう。

これは、公序良俗違反かどうか、またその違反の程度を評価して決めるようです。
遺産分割協議で決めるか、裁判所に決めてもらうかとなるでしょう。

法定相続人に少ししか遺さず、知人・友人・遠い親戚・愛人などに遺産のうちの多くを譲るというのは、よほどの理由がありそうです。

その理由を明らかにしておくことが重要でしょう。自筆証書遺言ですと、その理由・経緯をいくらでも長く書けます。自筆証書遺言と公正証書遺言が両方あっても、その内容に矛盾がなければまったく問題はありません。

公正証書遺言とは別に自筆遺言をする】もご参照ください。

 

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